新築一戸建てや分譲住宅を購入する際に、屋根について初めて考える方がほとんどではないでしょうか。
屋根に使われるものと言えば、「瓦」を思い浮かべる方も多いと思われますが、正式には瓦は屋根材の1つです。
実際、屋根材にも瓦以外のたくさんの種類があることをご存知の方は少ないでしょう。
現在、主に使われている屋根材の種類は4つあり、それぞれ見た目や雰囲気、住み心地などの特徴も異なります。
今回は、4つの屋根材の種類と特徴についてご紹介していきましょう。
瓦は、日本の住宅で一般的に使われている屋根材の中でも、古くからあるものの1つで、多くの方が知っている屋根材とも言えるでしょう。
瓦屋根は、屋根材の中では最も長持ちすることや、天気による劣化で色褪せることがないこと、また屋根と屋根材の間にある空気層により、屋根材の密度が高くなるため遮音性に優れていることや、結露も起こりにくいといった特徴があります。
しかし、屋根材の中でも高価で、施工技術も必要となってくるため、初期費用が高くなってしまうでしょう。
また、デザインの良い瓦を選んでも住んでいる土地の環境に適さない瓦もあり、場合によってはすぐにボロボロになってしまうこともあるため注意が必要です。
スレートは、5~7mmとiPhoneとほぼ同じくらいの厚さの薄く平らな屋根材で、シンプルですっきりとしています。
素材は、天然石を使用したものと、セメントの強化版のような材質の「化粧スレート」があり、化粧スレート自体が比較的安価で、加工も簡単なため費用を安く抑えることができるでしょう。
また、屋根材の新しい定番であるスレートは、普及率も高く、何かあった際に対応してくれる業者も多いため安心です。
しかし、塗膜が酸に弱いため経年劣化しやすく、見た目が悪くなることがあります。
また、割れやすい材質や形状もあるため、事前に調べておくと良いでしょう。
シングルは、厚さ3mmのアスファルト性の防水紙で、アスファルトルーフィングとほとんど同じ素材となっており、アメリカでは定番となっていて約9割の住宅に使用されています。
特徴としては、柔らかい材質ですが割れることはなく、表面に小さい石がついていることによって錆びることも色落ちしてしまうこともありません。
デザイン性の高い形状の屋根などにも使用することができ、DIYも行えるほど施工が簡単にできます。
シングル専用の接着剤などもあり、DIYも行いやすいですが、施工不良によって接着剤の劣化で剥がれたり捲れたりすることもあるため注意しましょう。
また、表面の小さい石がパラパラと落ちてきてしまうこともあります。
その名の通り、材質は金属製の薄い板で大型建築にも使用されている全国的にも有名な屋根材です。
特徴は、屋根材の中で最も軽く、防水性も高いところや、メーカーでも加工しやすい材質のため様々な形状の屋根に対応することができるでしょう。
また、金属特有のメタリックな雰囲気だけでなく、石付き金属もあり、同じ金属でも柔らかい雰囲気を出すことができます。
しかし、水を弾く性質から雨音が家の中に響いてしまうことや、金属の熱を通しやすい性質から夏場に家の中が暑くなってしまうことがあるでしょう。
金属なので、海が近い場所にある住宅だと錆びやすいので注意してください。
一般的にはあまり知られていない屋根材も、自分や家族が暮らしていく上で住み心地の良い家にするためにしっかりと知っておく必要があります。
それぞれ暮らしている地域によって天候も変わってくるため、屋根材の特色を十分に生かせるように検討してみてはいかがでしょう。
費用やデザインだけで選ぶのも良いですが、環境に左右されやすい屋根材は地域に合わせて選ぶのがおすすめです。
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